私もとうとう65歳になり、昨年10月から老齢基礎・老齢厚生の年金受給が始まりました。ずいぶん長いこと人生の時間を使ってきてしまいましたが、ようやく年金生活という若い頃に描いていた悠々自適な人生のスタートを迎え、もう少し人生の時間を楽しめたらと贅沢な望みを持って生きております。
私は今を生きていられることはある意味大変な奇跡であると考えています。世の中には事件や事故、犯罪などがたくさん起こっているうえに、加齢とともに病の危険度が高まっていきます。また最近は自然災害で命を落とす危険も増えています。そうした不幸な出来事に遭遇することなく今日まで生きてこられたことは自分の力でなど到底できるものではなく、何か大いなる力によって「生かされている」と考える方が自然ではないでしょうか。
しかしながら今を生きている多くの人におそらくそんな感覚はないでしょう。命があるのが当たり前で、時に災害などに巻き込まれずに済んだ幸運を思うことはあっても、日々暮らしている中で命があることに特別な思いを抱く人はそんなにはいないと思います。
その感覚は決して間違ったものではなく、特に若いうちは永遠に生きていられるかの如く「命はあって当たり前」くらいに思っている方がいいと私も思います。なぜならそういう意識でいる方があらゆることにチャレンジする気持ちを持ち続けられると思うからです。
しかし私くらいの年齢になると、いつあの世からのお迎えが来ても不思議ではありません。この世で過ごせる時間は本当に残り少なくなっていることを毎日実感しています。
だからこそ私はいつも今日が無事に終わったことに、そしてそれを支えてくれた命に感謝しています。明日のことはわからないけどとりあえず今日は無事に終わったと寝床に就くときの安らぎがどれほどありがたいことか、ようやく私にもわかったように思います。
命を最後まで生ききる、そのために毎日命があることに感謝し続ける、こういう生き方を最後まで続けていけたらと願っています。